【SS】「三種の神器」の受難② ~草薙神剣出現~

草薙神剣(クサナギノミツルギ)
剣に関しては呼び名や表記が他にもあるが熱田神宮の呼び名を採用した。

スサノオ>「アマテラス姉上に怒られて高天原を追放されちゃったよ。あーあ、さすがにやりすぎたわ」
スサノオ>「とりあえず降りるか。出雲? まあいいや」

出雲の国にて
スサノオ>「何しよっかな」

足名椎命(アシナヅチ)「今年はとうとう末娘か…」
手名椎命(テナヅチ)「そうですね」(シクシク)
櫛名田比売(クシナダヒメ)「お父様、お母様、お元気で…」(ノД`)・゜・。

スサノオ>「なんか辛気くさいな」

スサノオ>「何やってんの? なんで泣いてんの?」
アシナヅチ>「もうすぐ八岐大蛇(ヤマタノオロチ)がやってきて末娘は食べられてしまうのです」
スサノオ>「まじか」
テナヅチ>「それだけではありません。毎年オロチは私たちの娘を食べに来て、とうとう今年は最後の末娘の番なのです」
スサノオ>「ふーん、それは大変だな」チラ
スサノオ>(やばい、娘すごい美人だ)
スサノオ>「例えばだけどさあ、そのヤマタノオロチ? 俺が退治したらその娘を嫁にくれたりすんの?」
アシナヅチ>「助けてくださるんですか⁉」ズイ
スサノオ>(すげえ食いついてきたな…)「だから例えばの話だけど」
アシナヅチ>「もちろんです! 助けてくださるのならすぐにでも嫁にしてくださって構いません」
テナヅチ>「この娘もオロチに食べられるよりはその方が幸せに決まっています。クシナダヒメ、よいな?」
クシナダヒメ>「はい…」
スサノオ>「よっしゃ、じゃあそれでいこう」

スサノオ>「剣は俺が持ってる十束剣(トツカノツルギ)でいけるな。そいつはヤマタっていうくらいだから頭が8つあるってことでいいの?」
アシナヅチ>「はい、それはそれは大きくてすさまじいオロチです」
スサノオ>「そうか。じゃあとりあえず8つの門を作ってくれ。そして強い酒を用意して各門に桶を用意してその酒を入れておいてくれるか」
アシナヅチ>「わかりました」
スサノオ>「あとはクシナダヒメ、こっちへ」
クシナダヒメ>「はい」
スサノオ、クシナダヒメを櫛に変え、自分の髪に挿す。
スサノオ>「これでよし」

数日後。オロチの来る日。
スサノオ>「今日で間違いないんだな?」
テナヅチ>「はい、毎年この日に来ます。そして私の娘たちは…」ヨヨヨ
スサノオ>「あ~わかったわかった。まあ今年は大丈夫だ。クシナダヒメは俺が守る」
テナヅチ>「お願いします」ペコリ

オロチ>「今年も来たぞー。さっさと娘を食わせろー」

スサノオ(とりあえず隠れてる)>「とんでもないこと言ってやがる」
クシナダヒメ>ガクブル

オロチ>「おや、誰もいない…? お、いいとこに酒があるじゃねえか」8つの頭でそれぞれ飲み始める
オロチ>「この酒うまいな」グビグビ
オロチ>「なんか眠くなってきた…」スピー

スサノオ>「やっと寝たか。よし、今のうちに首斬っとくか」ズシュッ ズシュッ ズシュッ
スサノオ>「首が8つもあると時間かかるな」ズシュッ ズシュッ
 
スサノオ>「やっと終わったわ。ついでに尻尾も切るか」ガツン
スサノオ>「なんかにひっかかった。あー、トツカノツルギが折れてる。なんだこれ…剣だ」←草薙神剣発見!

スサノオ>「姉上にあげよう♪」

三種の神器、成立。

ちなみにこの神器は天孫降臨の際、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が持って降りてきた、とするのが正しいらしい。

→成り立ちがかなり長くなったけど、次は史実伝説織り交ぜて三種の神器がされてきた扱いについて!

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