天皇家の謎② 初代天皇

日本の初代天皇は神武天皇と言われている。つい先日も天皇皇后両陛下が退位に伴い神武天皇陵を参拝されたと報道されていた。

神武天皇とは何者か
天孫である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の曾孫で、日向国・今の宮崎県で生まれる。その後、45歳のときに東征を開始。ちなみに神武天皇が生まれたとされる紀元前660年とは縄文時代である。平均寿命は15歳程度といわれた時代だ。農耕もろくに始まっていない時代にいきなり45歳にして「そうだ、奈良行こう」とかすごいを通り越してヤバイ。大体なぜ自分のいるところが九州の片隅だって気づいたんだろう。そして最終的に大和国・奈良県の橿原に都を開いた。そのため、陵(みささぎ)も橿原にあるようだ。
また、日本書紀と古事記で没年齢が異なっており、日本書紀では127歳、古事記では137歳となっている。いずれにしろ現代医学をもってしてもなかなか実現が難しい驚異的な年齢である。
また、「天孫」という言葉は天照大神(アマテラスオオカミ)の孫という意味だ。アマテラスといえば伊勢の神宮に祀られ、日本神話で主神とされる神だ。その神の末裔であるというのが天皇の権威の拠り所、ということなのだろう。

初代天皇
大統譜に記載されている初代は紛れもなくこの神武天皇であり、その曾祖父に至っては神ということになってしまっている。つまり、天皇家は神の末裔でそこから途切れることなく続いているからこそ崇敬の対象であると言っているのだ。それが「万世一系」である。

神の末裔とは事実なのか?
単純に考えてこれが事実であると思う人はいないだろう。もし事実であったのなら我々一般人の祖先はサルであるというのに天皇の祖先のみサルではなく神ということになってしまう。それではすでに同じ人種ではない。さすがにこれを肯定すると進化論を根本から覆してしまう。

しかし神武天皇陵は存在している。

一体そこには何が埋まっているのか
答えは「わからない」。天皇陵はその他の遺跡のような文化財ではないとされているので文科省による文化財保護法は適用されない。今でも宮内庁の管理下に置かれている。宮内庁は埋葬施設部分への研究者の立ち入りを認めていない。外側部分への立ち入りは認められることもあるらしいが内側は未だ聖域とされている。
そのため、発掘を進めることができない。神武天皇が存在しなかった可能性の方が高いにも関わらず、だ。
一体、天皇皇后両陛下は何に対して参拝をされたのだろう。
お二人もそれはご存知ないということなのか。

これが万世一系を謳う天皇家の初代の姿だ。
宮内庁が最もおそれているのはもしかしたら発掘によって「万世一系ではない」ということがはっきりと明るみに出てしまうことなのではないか。一体それで何を守りたいのだろう。今さらそれがわかったとしても天皇の権威の失墜に繋がるということもないはずだ。

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