禅宗の寺、建仁寺

このあと、祇園に行ったのでついでに建仁寺に寄った。

建仁寺
ここは京都最古の禅寺で、開山は臨済宗の開祖でもある栄西。800年の歴史がある。

「写真はどこでもOK」
ここで一番すごいと思ったのが拝観料を払ったときの「写真は自由に撮っていいですよ」の一言。こんなこと京都のお寺で言われたのは初めてだ。
大体中は撮影禁止、御本尊にカメラのレンズを向けるなんてありえないというのがどこの寺院でも基本スタンスだ。
でも現代のネット社会の宣伝効果を最大限活かすならこれ以上の方法はない。
京都の寺、しかも繁華街の祇園のすぐ近くにあるのだ。なんの努力もしなくても今後も拝観者が絶えることなんてないだろうにすごいと思った。
なので遠慮なく撮らせてもらった。

風神雷神図
 本物は屏風なのでこれはもちろん複製。
これが入ってすぐのところにあった。
しばらくして気づいたけど中にある屏風や襖などはほとんどが精巧なデジタル複製。だから写真撮っていいってことらしい。

双龍図
これは圧巻だった。2002年に描かれたということなので歴史こそ浅いが畳108枚分という巨大な天井画だ。スマホのカメラではその迫力が伝わらないのが残念。

東陽坊
 茶席。1587年に豊臣秀吉が催した北野大茶会で利休の弟子・真如堂東陽坊長盛が担当した副席だそう。
ところでこの北野大茶会、身分にかかわらず茶の湯の心得のある者ならば誰でも参加してよいと言う太っ腹な企画で10日の予定で始まったのだが結局1日しか開催されなかった。
はっきりとした理由は伝わっていないないが九州で一揆が起きたのを秀吉が不快に感じたとか、京都の民衆が予想以上に来ておらず、これ以上続けると秀吉が京都の民衆の心を掴めていなかったことを露見させてしまうから、だとか言われている。
もし後者の説が事実なら京都の排他的な気風を表していて面白いと思う。
よく考えたらその排他的な気風があったからこそ京都という歴史ある街が残ったのかもしれない。それが近年海外からも脚光を浴びるようになり、観光客でごった返しているのはなんか皮肉なものだ。
茶室独特の狭い間口。
中はこんな感じ。


途中、達磨大師と思われる掛け軸が。さすが禅寺。でも禅の組み過ぎで歩けなくなってしまうなんて凄まじすぎる。

建仁寺の紋が入った障子。

御朱印
「粘華堂」。
ここの御朱印は拝観料を払って左に曲がってすぐのところにあるのだが、行きに何人も並んでいたので帰りでいいかと思い帰りにお願いしたところ、番号札を貰って「帰りに受け取りに来てください」と言われてしまいしばらく待った。申し込むのは行きがおすすめ。

摩利支天堂(禅居庵)
建仁寺の塔頭寺院。
御本尊は勝利開運の摩利支天。
建仁寺の境内からものすごい親切な道標が出ていたので思わず立ち寄ってしまった。

境内の至るところに猪が。これは摩利支天の乗り物が猪だからだそう。まさに今年にぴったり。
それにしても仏教の仏様で主にインド由来の方々って時々とんでもないものに乗ってると思う。孔雀明王はその名のとおり孔雀に乗ってるし。猪はまだ乗れそうだけど孔雀はどの辺に乗ればいいんだろうか。脚折れそうだし。

そろそろ夕方だったので京都観光はここまでで帰ってきた。
今回わかってはいたが京都のトイレにおむつ替えシートなど完備されておらず、ましてベビーカーで入れるバリアフリーなお寺などない。昔の人は車椅子もベビーカーも持ってなかったに決まってるよな、と改めて実感。おむつは車で交換してつきちゃんはダンナがずっと抱っこしていた。もう歩けるんだけど歩くのは嫌いらしい(T_T)
途中おむつ替えがどうしても必要になったので奇跡的に見つけた身障者用トイレで(やはりおむつ替えシートはなかった)2人がかりでおむつ交換したりもした。
つきちゃんが生まれてから初めての京都だったけどやっぱり子連れは大変だった。
でもつきちゃんは最後までご機嫌で帰りの車ではよく寝てくれたのでほんとに助かった。
京都は好きなのでまた行きたいな〜(^o^)

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